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著作名
三国志
著者
吉川英治
ジャンル
中国歴史小説
星の数
★★★★★
出版社
講談社文庫全8巻
原作出版
1980
備考

第1巻備考 
約二千年前、中国は後漢の代。
政治の腐敗はその極に達し、各地に跳梁する黄巾賊と役人の専横に民衆の生活は目をおおう惨状を呈していた。
このとき、血気にはやる一青年劉備は、同士関羽、張飛と義盟を結び、世を救うために起ち上る。
―― 古代中国大陸を舞台に群雄争覇の壮大なドラマがここに始まる。

第2巻備考
黄匪の乱は鎮圧されても、腐敗した土壌にはあだ花しか咲かない。
政権は西涼の董卓が握ったが、乱世は一朝にして改まるものではなかった。
曹操が起つ、袁紹が起つ。天下はいよいよ騒然、 群雄は野望をむき出しに権力の座をうかがう。
―― 治乱興亡の雄大な物語は、哀婉の調べを添えて華麗に展開する。

第3巻備考
黄巾賊の乱より十年、天下の形勢は変った。
曹操は全大陸を掌握し、諸侯の顔色はなかった。
関羽張飛を擁する玄徳も、いまは小沛の孤塁を守るのみ。
打倒曹操!その声はさざなみのようにひそやかながら、しだいに波紋の輪をひろげて、諸侯のうちに浸透していく。
―― 治乱興亡の相をあざやかに描く大絵巻。

第4巻備考
乱世の姦雄と自称する曹操も関羽には弱かった。
いかに懐柔を試みても玄徳を慕う関羽の心は奪えない。
玄徳と関羽と、両雄が再び相見るのはいつ? 
その玄徳は今荊州にあって微力な存在だが、天才的策士孔明を知るに及んで、ようやく天下人としての飛翔を狙う。
―― 豪壮なドラマを展開する中国民族絵巻。

第5巻備考
新野を捨てた玄徳は千里を敗走。
しかし曹操はなおも追撃の矛を収めず、呉を仲間に誘って天下に覇を唱えようと図る。
だが、これは呉の降参を意味する。呉の逡巡を看破した玄徳の軍師孔明は呉侯孫権を説き伏せ、共に曹操に当る。
史上有名な赤壁の決戦が迫る!
―― 戦塵に競う群雄の栄枯盛衰を描く叙事詩。

第6巻備考
赤壁の大敗は曹操に痛撃を与えた。
呉は拾いものの天下を手中にし、玄徳にも三城の主となる幸せが訪れた。
だが、平穏も束の間、呉の智将周瑜と玄徳軍の孔明との間には新たな謀略戦が始まる。
一方、失意の曹操は失地の回復を窺い虎視眈々の眼を光らす。
―― 中国大陸を揺るがす波乱万丈の大ドラマ!

第7巻備考
武人の権化・関羽は孤立無援の麦城に悲痛の声を残して帰らぬ人となった。
また往年の白面郎曹操も静かな落日を迎え、同じ運命は劉備玄徳の上にも……。
幾春秋、戦塵に競い合ったさしもの英雄も、ついに相ついで仆れ、三国の均衡はにわかに破れた。
―― 中国大陸に動乱の一世紀を戦った群雄の挽歌。

第8巻備考
多士済々の人物を擁する魏に対し、蜀は玄徳の子劉禅が暗愚の上、重臣に人を得なかった。
今や蜀の興廃を双肩に負った孔明は魏を叩くべく兵を起こす。
かくて祁山の戦野は敵味方50万の大群で埋まる。
連戦7年一代の軍師孔明もついに五丈原に散る。
―― 群雄相剋、生々動流の相を描く古今の絶唱。

登場人物紹介(あいうえお順)
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