大聖堂-果てしなき世界 大聖堂-果てしなき世界 大聖堂-果てしなき世界
著作名
大聖堂 ― 果てしなき世界
著者
ケン・フォレット
ジャンル
冒険小説
星の数
★★★★
出版社
ソフトバンク文庫
原作出版
2007
備考

一度飛び込んだら、もう絶対抜けられない面白地獄(児玉清)〜あとがきより〜
“俺は待ってるぜぇ〜”話の続きが読みたくてたまらない切なる願いをこめた言葉がいつしか風に吹き飛ばされ、やがて霧散し、はるか宇宙の彼方へと消えてしまったか、と思われた十八年の時を経て、それこそ待ちに待った『大聖堂』の続編がついに出版された。パブリッシャーズ・ウィークリー誌で書評を最初に発見したときの喜びは筆舌につくしがたい。嘘じゃないのか、と何度も目をこすって確認したものだ。そしてそのあとで喜びが爆発した。
 今、あなたが手にしている本書『大聖堂――果てしなき世界』の原題は「WORLD WITHOUT END」。すぐおわかりのように、直訳すれば「果てしなき世界」と時間と空間を含めて永遠に続く世界といったところなのだろうが、実にもって意味深長なタイトルだ。すでにこの本を読み終えた人は、大きくうなずいて読後の素晴らしき余韻にどっぷりと浸り、至福の心境でいることと確信しているが、まさにこの物語のメインキャラクター、男女四人の織りなす、西暦1327年から1361年までの三十四年間にわたる長尺人生冒険物語は、人間が生きる上でのすべてのことを網羅した、面白人生読本としても最高の一冊。営々と繰り返される人間の生きることへの営みは不変であり、永遠に繰り返すという点でも「終わりなき、果てしなき世界」といえよう。作者フォレットの狙いはまさしくここにある。

全世界で1500万部のベストセラーとなった『大聖堂』から18年、世界中をふたたび熱狂させた続編が登場。 全米ベストセラー第1位。世界27カ国で出版決定。

いつか、イングランドでいちばん高い建物を建てる――大きな夢を抱く建築職人のマーティンは、その才能に嫉妬した元親方の策略によって破門され、細々と生計を立てていた。一方、彼の恋人で富裕な羊毛商人の娘カリスは衰退する羊毛市を救うため、老朽化した橋の修復計画に奔走する。 そんな折り、町の橋が崩壊して多数の死者が!

マーティンは橋の修復を依頼されるが、元親方は修道院長と手を組んで彼から仕事を奪いとった。折りしも、カリスはキングズブリッジを自由都市にする運動に携わるが、税金の徴収ができなくなることを恐れた修道院長の陰謀により、魔女裁判にかけられてしまう。 生きのびるためにカリスは修道女の道を選ぶが、失意のマーティンは町を去り、建築の修行にフィレンツェに移ることを決意する……。

マーティンは、フィレンツェで建築職人として成功を収めた。数年後、疫病によって家族も仕事も失った彼は、ふたたびキングズブリッジに戻ってきた。が、ここでも疫病は猛威をふるい、町は壊滅状態となっていた。やがてマーティンは、女子修道院長となったカリスに依頼され、町の復興を賭けて大聖堂の塔の建設に着手する……世界をふたたび熱狂させた壮大な物語、遂に完結。

inserted by FC2 system