その男レイモンドの人生は順風満帆だった。 ビジネス、出世、美しい恋人。 すべてが順調だった。 自分を憎む者たちによって恐るべき罠にかけられるまでは―。 ある日突然、身に覚えのない殺人容疑での逮捕。 なにもかも失い、絶望と狂気に追いつめられていく日々。 長い年月の末、獄中でひとりの老人と出会ったとき、運命の歯車は再び動きだす。 自分のすべてを奪った仇敵への復讐を胸に、レイモンドは絶望的な脱獄を図るが…。 現代によみがえる『モンテ・クリスト伯』の物語。