敵
著作名
著者
デズモンド・バグリイ
ジャンル
冒険小説
星の数
★★★
出版社
ハヤカワ文庫
原作出版
1977
備考

主人公のジャガードはパーティーで知り合った女性生物学者に恋し、婚約する。だが、そのペネローぺの父は実業家と称しているが、ジャガードの勤務先である秘密特報部のコンピュータで探索しても、過去についてのデータは厳重にガードされている。その折、ペネローぺの妹が何者かに硫酸を投げつけられる事件が発生し、父、ジョージ・アシュトンが失踪する。ジャガードはアシュトンの跡を追いつつ、彼の複雑怪奇な経歴を探っていく。

きわだったアクション場面は少ないが、アシュトンが残した謎の数々の設定が興味深い。なぜ凝りに凝った隠し金庫には何も入っていなかったのか。精巧きわまりない鉄道模型はどんなメッセージを秘めているのか。そういった謎が折り重なっていくので読むものを飽かせない。


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