東京のソヴィエト大使館に配属されているKGB部員のユーリー・コズロフが、妻のイレーナをイギリスに亡命させることを条件に、C IAと亡命の交渉をしているとの情報を得た英国情報部は、急遽チャーリー・マフィンを東京に派遣した。事の真相を確かめて、できることならC IAの鼻先から両人ともイギリスに連れてこい、というのがマフィンに下された命令だったが……。
原題の「チャーリー・マフィン・サン」からうかがわれるように、東京や鎌倉がふんだんに出てくる日本読者へのサービス版だが、女のあわれさが余韻を残す佳作です。