ダルジール警視は窓から目撃した光景に愕然とした。 男が銃を手に女に迫っていたのだ。 駆けつけると、女はすでに撃たれて死んでおり、男は銃が暴発したのだと主張した。 はたして、事故か殺人か。 一方パスコー主任警部は、ダルジールに次々と届く自殺予告の手紙の差出人が誰かを探っていた。 内容から今度の事件に関わる人物と思われたが… 人間の生と死に潜む謎を鮮烈に描く、英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作。