「剣客商売」波紋父・小兵衛の剣友を見舞った帰途、無外流の剣客・秋山大治郎は3人の曲者に襲われる。一人の射った矢は大治郎の胸をかすめた。大治郎は曲者に心当たりはなかったが、小兵衛の心中は穏やかではない。これも剣客ゆえの宿命か。事件は、小兵衛とも親交深い下っ引き傘徳に情報を運ぶ岩戸の繁蔵とその兄をも巻き込んでゆく。小兵衛が繁蔵に身を固めるように諭すのが印象的な表題作「波紋」ほか全5編を収録。

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