「剣客商売」待ち伏せある夜、六間堀の南端にかかる猿小橋のたもとで二人の曲者に襲われた無外流の剣客秋山大治郎。しかも、賊は「親の敵…」との言葉を残し、人違いと知って闇に消える。謎めいたこの出来事を捨て置けず、自分は誰の身代わりに襲われたのかを調べるうち大治郎は、父・小兵衛と自分とに因縁浅からぬ人物の醜い過去を知ることになる。人には複数の顔があることを父が息子に語る表題作「待ち伏せ」ほか全7編を収録。

inserted by FC2 system