名画消失
著作名
名画消失
著者
ノア・チャーニイ
ジャンル
絵画ミステリ
星の数
★★★★
出版社
早川書房
原作出版
2007
備考

西洋美術最大の巨匠の一人、カラヴァッジョ。その代表的な宗教画『受胎告知』が、ローマのサンタ・ジュリアナ教会から何者かによって盗まれた。イタリア軍警察文化遺産保護課の刑事アリオストは美術品犯罪捜査コンサルタントのコフィンとともに事件の究明に乗り出す。さらにパリの美術協会の地下金庫室からも、ロシアの抽象画家マレーヴィチの名画『白の上の白』が盗まれ、ビゾ警部が捜査を始める。そしてロンドンでも事件は起きた。盗まれたのは、マレーヴィチのまったく同じ作品『白の上の白』で、贋作の疑いのあるものだったが、クリスティーズでオークションにかけられていた。それを国立近代美術館の館長が競り落として、保存修復室におさめた矢先のことだった。警戒厳重な国立近代美術館からどうやって盗んだのか、大きな謎だった。しかも驚くべきことに、同じオークションにかけられたマレーヴィチ派の絵も、それを買った男の自宅から盗み出され、スコットランド・ヤード美術・骨董品課のウィケンデン警部が真相を追い始める。イタリア、フランス、イギリスで進められる懸命な捜査。そして明かされる、一連の事件を結ぶ複雑怪奇な陰謀とは? 美術品犯罪調査のエキスパートが放つ、出色の絵画ミステリ。

カラバッジョの『受胎告知』
受胎告知

マレーヴィッチの『白の上の白』
白の上の白

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