南仏の風光明媚な避暑地に遊びに来た青年のカメラの中に、いつの間にかツーロン軍港を写した機密写真が入っていた。青年は、自らの手で真犯人を突きとめるか、国外追放の憂き目にあうか、絶体絶命の窮地に立つ。第二次大戦前後を背景に、スパイ小説のスリルと本格謎ときの興味をあわせもち、今や古典的名作となったアンブラーの代表作。