かつては中世ボヘミアの王、いまはアインシュタインの友人。 この男、名はアロバー、当年とって、千歳という。 不老不死の甘き香りを求めて、男は旅立った。 流れ流れて一千年。辿り着いたのは、二十世紀末のニュー・オーリーンズだった。 同じ頃、シアトル在住の美人ウェイトレスのもとに、真っ赤なビートが届けられる。 いったい誰が、何のために? 鍵を握る究極の香水、K23とは。