妻殺しの容疑で告発されたテレビの人気司会者のエドワード・カーン。公判では、被告に不利な状況証拠が提出されるが、決定的な証拠に欠けているため、陪審員の議決は困難を極めた。ふとしたことから、被告の娘フランシスを自分の家にかくまうことになった陪審員のひとりクインは、フランシスの為に、カーンの無罪を勝ち取るよう努力するが……。
いわゆる「裁判もの」である。しかし、ただ単に法廷での論争だけを描いているのではなく、被告の娘を預かることになってしまったクインの目を通しての事件考察とが、交互に描かれるようになっている。
公判は進行していくのだが、検事側からも有力な手掛かりが提出されず、弁護人も被告のカーン自身がアリバイや弁護の基礎となる事実を話さないので、有効な弁護が出来ずにいる。