- 著作名
- もうセレナーデは弾けない
- 著者
- コナル・ライアン
- ジャンル
- ハードボイルド
- 星の数
- ★★★
- 出版社
- ハヤカワ文庫
- 原作出版
- 1985
- 備考
-
主人公の探偵ナイツブリッジはヴァイオリンが弾ける。自分自身のことを「探偵」ではなく「賞金稼ぎ」（bloodhound）と呼んでいる。ナイツブリッジは猟犬のように獲物を捜すことを専門としている。人捜しの仕事のため、アメリカ中をまわることが多く、不細工なおんぼろチェッカー・タクシーに乗っている。それでそのトランクの中にはＴＶからダイナマイトまで、あらゆる「生活必需品」が揃っているのである。
何人もの血を吸い、手から手へと渡っていったひとつの壷――その行方を追って雇われ探偵ナイツブリッジは、ワイオミングのさびれた炭鉱町にたどりついた。だが、探り当てた壷の持ち主フリールはすでに死亡。壷には彼の遺灰がおさめられていた。町では、不審火、死亡事故など奇怪な出来事が続き、やがて、死者たちが町をさまよっているという噂が流れはじめた……。