スイートホーム殺人事件
著作名
スイートホーム殺人事件
著者
クレイグ・ライス
ジャンル
ユーモアミステリ
星の数
★★★
出版社
ハヤカワ文庫
原作出版
1944
備考

「人殺しだ!」エープリルがいいました。「母さんを呼ぼう!」

カーステアズ未亡人は推理小説作家。新聞記者だった夫の死後、女手ひとつで三人の子供たちを育ててきた。長女ダイナは14歳。お姉さんらしく聡明で健全型、ちょっと心配性。次女で12歳のエープリルはうっかりすると仕事ぎらいのお姫さまになりそうなタイプだが、探偵としての才能は姉弟で一番恵まれている。10歳の長男アーチーは腕白坊主で貯蓄型、ただし姉たちの命令には従順。
そんなカーステアズ家の姉弟三人がある日の午後、銃声を聞いた。お隣のサンフォード夫人が殺されたのだ。姉弟三人は、この殺人事件を自分たちの母親に解決させれば、本の宣伝になって売れ行きもよくなると目論むのだが、肝心の母親マリアンは新作の執筆に忙しいらしく一向にのってこない。

三姉弟は自分たちで事件を解決すべく、母親の作品を手本に探偵活動を開始する。
一方、警察はビル・スミス警部とオヘーヤ巡査部長が捜査にあたるが、マリアンの書いた探偵と同姓同名のビル・スミスは、なかなかの好男子でしかも独身。三人組は母親の再婚相手としてスミス警部を期待するのだが……。

ダイナの優しさ、エープリルの想像力と推理力、アーチーの貯蓄と仲間の“地廻り団”の活躍で、三人はサンフォード婦人が恐喝常習犯だったことを突きとめ、夫人の行方不明の夫ウィーリー、夫人におどされていた人々――女優のポリー・ウォーカー、近所のカールトン・チェリントン夫妻、弁護士ヘンリー・ホルブルック、画家ピエール・デグランジュ――そして謎の男ルパート・ヴァン・デューゼンらが容疑者として浮かんでくる。事件解決とママの再婚、幼い三人の願いはかなえられるのだろうか!


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