最後の刑事
著作名
最後の刑事
著者
ピーター・ラヴゼイ
ジャンル
警察ミステリ
星の数
★★★
出版社
ハヤカワ文庫
原作出版
1991
備考

舞台は英国南西部の古い町、バース。
リゾートタウンだが盛りは過ぎている町。
その警察にもハイテク化の波が押し寄せているのだが、たった一人、昔ながらの感と推論による捜査にこだわる刑事がいる。
「殺人捜査班でおれだけだったもんな、電卓を持っていないのは」というピーター・ダイヤモンド警視こそ、“最後の刑事”なのである。
一見単純そうに見える大学教授夫人殺しの捜査は、単純であるがゆえに意外と難航し、結局、ダイヤモンドはその警視職を辞任してまで、自らの勘に頼って真相に肉薄していく。
名探偵が辞職後、職探しに苦労して、サンタクロースの扮装をして歩く宣伝マンまでやらなければならないところに、ラヴゼイが抱く今の時代へのアイロニーがこめられている。


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