ニューヨークから北東に伸びるロングアイランドに「ゴールド・コースト」と呼ばれる上流階級の住処がある。
ここは単に金を持っていれば住めるわけではなく、家の品格と教養が試される正真正銘の高級別荘地。
主人公は善良なる市民にして有能なる弁護士。
そしてワスプの代表選手。
ところがワスプの隠れ家「ゴールド・コースト」にも近年日本人やイラン人が進出してきた。
よりによって主人公の隣家に引越してきたのはマフィアのドンだった。
デミル作品のなかで明らかに異色なのが本書。
ワスプとマフィアの掛け合いがやめられずに楽しい。
主人公の夫婦関係の危機状況が際どい。
徐々に侵食されるワスプの聖地がもの悲しい。