予告殺人
著作名
予告殺人
著者
アガサ・クリスティー
ジャンル
本格推理
星の数
★★★
出版社
ハヤカワ文庫
原作出版
1950
備考

「殺人をお知らせ申し上げます、10月29日金曜日、午後6時30分より、リトル・パドックスにて、お知り合いの方のお越しをお待ちします」――地方紙<ギャゼット>の私用広告欄にこんな奇妙な広告が掲載されていた。
驚いたのはチッピング・クレグホーンの住人ばかりではなかった。
リトル・パドックスの持ち主ミス・ブラックロックはもちろん、同居の友人ミス・バンナー、遠縁の若者パトリックとジュリア、そして使用人達も、そのような広告には心当たりはなかったのである。
当夜、物見高い村の人々がリトル・パドックの応接間に詰めかけてきた。
置時計が6時半を知らせると、不意に部屋中の電燈が消えた、そして突然、激しい音がしてドアが開くと同時に、懐中電燈の光が部屋を照らし、「手を挙げろ」という男の声。
続いて3発の銃声――。
冗談ではなく、予告どおりに殺人が起きたのだ。


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