ミュンヘン・オリンピックでのユダヤ人選手殺害の報復をもくろむイスラエル人の若者数人が、ローマ空港で射殺された。 指令を下したのは<マザー・カンパニイ>。 国際的な石油エネルギー企業を支配し、CIAをもその傘下におさめる巨大な影の組織だ。 <カンパニイ>にとって、アラブ産油国との友好を保つために、彼らの行動を阻止する必要があったのである。 だが<カンパニイ>の目を逃れて、一人の女が空港から脱出した。 彼女は一路バスク地方へ向かった。 ニコライ・ヘルという男に助けを求めるために。