リリアンと悪党ども
著作名
リリアンと悪党ども
著者
トニー・ケンリック
ジャンル
ユーモア冒険小説
星の数
★★★
出版社
角川文庫
原作出版
1975
備考

主人公バニー・コルダーは“生き馬の目を抜く”ニューヨークッ子たちの、さらにウワマエをはねようというペテン師。

旅行会社に勤める傍ら職業紹介所を開き、口先三寸手数料を稼ぎ、旅行客のスケジュールを知る立場を幸いに、客のアパートをまた貸ししてもうける抜け目のなさ。

そんなバニーが、悪事露見の代償に引き受けるハメとなったのが、誘拐オトリ作戦だった。
不法潜入してきた4人の過激派テロリストを一網打尽にすべく立てられたこの作戦とは、バニーと美女エラ、孤児のリリアンを億万長者の一家にしたて、リリアンを彼らに誘拐させようというものだった。

美女を妻に、億万長者の暮らしができ、その上報酬までもらえると踏んだバニーはノリ気になるが……。

抱腹絶倒、バニーの華麗なだましのテクニックをおり込んだオープニングの絶妙なこと、そして、客の留守に部屋を貸したおのぼりさんたちがくりひろげる室内フットボール・シーンのハチャメチャはまさに大受け。

そして、このまま終わってリリアンと別れるのは、と思った時に来る一通の暗号電報。


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