パンドラの匣
著作名
パンドラの匣
著者
トマス・チャステイン
ジャンル
警察ミステリ
星の数
★★★★
出版社
ハヤカワポケミス
原作出版
1974
備考

ニューヨークのどこかで、ある日、おおがかりな犯罪が起こる。――16分署の署長マックス・カウフマン次席警視に与えられた情報は、ただそれだけだった。
昔の部下、私立探偵スパナーが連れてきた、逃亡犯グリフィスが苦し紛れに洩らしたもので、どこまで信用できるかわからない。
クィーンズ区のバーで見も知らぬ男に打ち明けられたというのだ。
だが、見過ごしておくわけにはいかない。

市警本部長の指令で、カウフマンはことが起きた時の緊急動員計画を立て、その全権をゆだねられることになった。
彼の命令で全市の警官を動かすこの大作戦は<パンドラの匣>作戦と呼ばれた。

そんな頃、ベトナム帰りの黒人ジョー・コナントをリーダーに、五人の男たちが着々と強奪計画の準備を進めていた。
コナントの優秀な頭脳が生み出した計画の標的は、メトロポリタン美術館。
値段さえつけられない名画を盗みだし、莫大な金額で買い戻させようというのだ。
準備は進み、あとは決行の日を待つばかりだった……。

八月の熱気がくすぶる、金曜日の午後6時、カウフマン次席警視に緊急連絡が入った――メトロポリタン美術館に火災発生!

カウフマンは直感で、ただちに<パンドラの匣>作戦発令を決意したが……。


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