8〈エイト)
著作名
8〈エイト)
著者
キャサリン・ネヴィル
ジャンル
冒険小説
星の数
★★★★
出版社
文藝春秋
原作出版
1988
備考

フランス革命直後の混乱の中、若き修道女のミレーユはシャルマーニュ大帝以来のチェスセット(モングラン・サーヴィス)を悪の権化から守る役目を与えられたが、それには世界の秘密が隠されていた。
一方、現代のニューヨークのコンピューター技師のキャサリンは、左遷されたアルジェで、思わぬことから(モングラン・サーヴィス)をめぐる争いに巻き込まれる。
時代を隔てた二人の手に汗を握る冒険が、ナポレオン、エカテリーナ女帝ら華麗な登場人物に彩られながら語られる。
やがて、秘法に隠された真相が徐々にあぶりだされ、終盤、数百年の時空を越えて二人の物語がひとつに結ばれて、壮大なファンタジーは大風呂敷をたたむ。
<8>を巡る神秘をまことしやかに綴る著者の語り口に乗せられて、以外に陳腐な秘密も気にならない。
物語のスケールといい、タイトルといい、つい里見八犬伝をイメージしてしまう傑作だ。


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