チャステインが描く犯罪はスケールの大きなものばかりだが、ここでは「300万ドル出さなければニューヨーク全市を停電させる」と市が脅迫される。 最初に狙われたのが110階建ての世界貿易センタービル。 超高層ビルの機能は一瞬のうちに麻痺する。 カウフマンらの警察側と犯罪者側の両面から話しが展開する。 「なるほど」と思わせる停電計画を進めるグループと、原因を探り出すのに必死の警察。 捜査網もおおがかりで、ストーリーテリングのうまさが堪能できる。 この作品にも“意外な犯人”がしつらえてある。