ウィンブルドン
著作名
ウィンブルドン
著者
ラッセル・ブラッドン
ジャンル
サスペンス
星の数
★★★★
出版社
新潮文庫
原作出版
1982
備考

ウィンブルドン大会最終日のセンター・コート、スタンドを埋めた女王陛下と16,000人の観客は二人の天才プレイヤーの試合に陶酔していた。
オーストラリア出身のキングとソ連出身のツァラプキン、親友どうしの若い二人の死闘は凄ましいばかりだった。
白球を追って左右に揺れる顔、顔、その中に復讐心に燃える一つの顔が……
その試合の開始直前に鳴った一本の電話が、こう告げた。

「試合終了までにこちらの要求が入れられなければ、女王陛下とこのファイナルの勝者は処刑されるであろう。 もし試合終了前に誰かがロイヤル・ボックスないしはセンター・コートを去ろうとすれば、処刑はただちに執行される。 その場合は3人ともだ」

女王陛下は誇りをもってその要求を拒絶した。
犯人を探し出すまでは勝つこともならず、負けられもせず、若き天才プレイヤーの死闘がいつ果てるともなくつづく。
しかも、今の極限状況をプレイヤーの片方しか知らない。

圧倒的な臨場感と息づまる迫力のテニスサスペンス。


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