警官嫌い
著作名
警官嫌い
著者
エド・マクベイン
ジャンル
警察ミステリ
星の数
★★★
出版社
ハヤカワ文庫
原作出版
1956
備考

歩道の死体を殺人課の刑事が二人で見おろしていた、暑い夜で路上のねばっこい血に蝿が群がっていた。
7月24日の夜の11時41分、一人の男が頭に二発の銃弾を受けて殺されたのだ。
キャレラは殺された男の後頭部を見つめていた。
「何でやられたんだろう? 大砲かな」「.45口径だよ」
明かりが顔にあたると、ブッシュは息を呑んだ。
「こいつはリアダンだ。畜生、マイク・リアダンだ」被害者は87分署の刑事マイク・リアダンだった。
黒人刑事のディヴィッド・フォスターは、同僚のマイク・リアダンの死のことを余り夢中になって考えていたので、背後の足音に気がつかなかった。
やっと気がついたときにはもう遅かった。
夜空に.45口径の拳銃が何発も火を吐いた。
フォスターは胸を抑え、コンクリートの上に倒れて死んだ。
木曜日の夜遅く、警官に近づいてくる男があった。
「マッチ持ってるかね」
警官は黒服の男をじっと見つめ、ポケットに手を伸ばした。
二人はほとんど同時にピストルを発射した。
警官の弾丸が黒服の男の肩に食い込んだが、警官はすでに舗道に倒れていた。
逃げようとすると警官は起きあがって男に武者振りついた。
黒服の男はまた.45口径のピストルを討った。
死んだ警官は、ハンク・ブッシュだった。
やがて鑑識の結果、一人の容疑者が浮かび上がったが……。


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