アイガー・サンクション
著作名
アイガー・サンクション
著者
トレヴェニアン
ジャンル
山岳ミステリ
星の数
★★★
出版社
河出文庫
原作出版
1972
備考

一介の大学の美術教授であるジョナサン・ヘムロックはアルピニストで絵画をこよなく愛する美術品収集家、そして元CIAのエージェント、腕利きの殺し屋だった。
ある日、スイスのチューリヒで1人のCIAエージェントが殺され、重要なマイクロフィルムが奪われる。犯人は2人で、その内の1人はチューリヒにいる事がわかった。
報復処置のためCIAのボス、ドラゴンに呼び出されたジョナサンは、その1人を条件付きで始末する事で、もう完全に引退する事をCIAに告げる。

チューリヒで任務を遂行したジョナサンは帰りの飛行機の中で黒人スチュワーデス、ジェマイマと出会い意気投合、夜を共にする。しかし、彼女はCIAの運び屋で、ジョナサンの金庫から報奨金を盗み出す。
憤怒したジョナサンはCIAに乗り込むが、そこでドラゴンから殺されたCIAエージェントが命の恩人でもある友人、アンディ・バックだった事を知らされたジョナサンは、もう1人の始末も最後の仕事として引き受ける。

ターゲットであるもう1人の犯人は、名前、顔、国籍など一切不明。ただ、アルピニストでその年の夏、アイガーの北壁に国際登山隊の一員として登る事だけが分かっていた。アルピニストでもあるジョナサンは、その一員として死の壁アイガー北壁を登る事となったのだった。
彼は鈍った体を鍛え直すため、登山仲間のベン・ボウマンの経営する登山学校へ行き、訓練を開始した。

アイガー国際登山隊のメンバーは、ジョナサンとドイツ人のフライタグ、オーストリア人のマイヤー、そしてフランス人のモンテーンの合わせて4人。アイガー北壁登頂当日になっても、依然ターゲットが誰なのかは分からないままジョナサンは銃を持って北壁に登る。
果たしてターゲットはいったい誰なのか? そして、起こるべくして事故は起こった…

ソフィスティケートされた異色のスパイ・スリラーとして絶賛を浴びた大ベストセラー。


アイガー北壁

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